NPO起立性調節障害ピアネットAlice主催の『 思春期の身体の不調?起立性調節障害?』という講演会イベントに、兵庫県西宮市にて参加してきました。
写真は、講演された下竹 敦哉先生のクリニックにて。
今回の講演会では、ODの臨床豊富な小児科医の下竹先生からODのメカニズムやアンケートの紹介がありました。
ODの臨床が多いと話を誰かにすると、「ODって?」となるので、一般的には頭痛や腹痛の症状などでとにかく朝起きれない自律神経系の体の疾患で中高生の5人に1人が症状があって、クラスに1人ぐらいの割合で学校を休んだりしている、と伝えています。
ただ、その時の症状がちょっとした頭痛や腹痛ということではなくて、こんなに大変なんだよ、という症状の程度を知ってもらいたい気持ちもあり、下竹先生が独自に足ら得たアンケートの中で、「ODのしんどい症状を何かに例えて表現してください」という質問への回答をシェアします。
・バットで殴られたような頭痛
・20㎏の重りを背負っているようなだるさ
・目の前が真っ暗になり、地震のようなめまい
・ジェットコースターに4回乗るくらいの吐き気
・10kmマラソンを走ったくらいのしんどさ
・金縛り状態でダンベルが乗った感じ
・脳から血が全部なくなったようなめまい
・徹夜をした時のような強い眠気
いかがでしょうか。
ODがちょっとした頭痛やだるさとは違うということがお分かりいただけたでしょうか。もちろんのことながら、重症度によって、症状には個人差がありますので、ご了承ください。
僕の体験に基づく表現だと、こういうのもあります。
・海辺で砂を体に埋められたように動けない
・宇宙飛行士の無重力体験訓練で天地が分からなくなる状態
・時間が永遠に続くような時間が永遠に止まっているような感覚
・パンチをもらっていないのに、レフェリーストップがかかるぐらいのやばいダウン
関西出身ということもあり、自分の症状などは笑いに変えつつやってきましたし、いろんなサポートを受けつつも体の問題に関しては小学生の時から病院を自分で開拓したり、イチかバチかの治療法もいろいろチャレンジするなど、とにかく1人で乗り越えてきた思いが強かったです。そういう性分もあるとは思いますが。
だからこんなあったかい環境があって、嬉しく感じました。
下竹先生の愛情こもった講演や、運営されるみなさま、OD症状がよくなって今悩んでいるみなさんへ向けての愛のあるメッセージなどを聞きながら、子どもの頃のマイノリティだった自分をぎゅっと抱きしめてあげられたし、そういう環境で症状が改善した大学生2人の体験談などを聞きながら、涙が止まりませんでした。
現在はかなりこのODのメカニズムは分かってきた部分があります。
ただ、現状としてはまだまだ認知度も低いですし、西洋薬や漢方薬だけで治らない場合もあるので、当院でカウンセリングをすると、どうしてよいかわからずに涙するお母様方やいら立つお父様方とお話することは多いですが、今回のようなイベントに参加いただくのもよいなと感じました。
臨床の場でお伝えできることと、家のリアルな状況というのはまた違います。
圧倒的に家で子どもと接する時間が多いわけで、当事者同士で分かり合える環境があることで救われる方も多いと思うんですよね。もちろん好みはあるでしょうが。
親御さんが50歳、60歳になって、お子さんが大きくなったのにそれでも心にああしてあげればよかったと自分を傷つけてしまっている方も多く見ているし、自分自身のことを許してあげられていないなーと感じることも多いので、何かのきっかけになればと思います。
少なくとも、私自身は子どもの頃にこんな会があったら参加したかったと思います。
NPO起立性調節障害ピアネットAliceさんは、ご自身のお子様がODで、それを解決するためにもとおかあさんのほっとできる場所をつくろうと立ち上げられた団体で、私自身はイベント初参加でしたが、今回の講演会も企画、集客、運営、どれをとっても素晴らしいなと感じました。
なくとも、私自身は子どもの頃にこんな会があったら参加したかったと思います。
NPO起立性調節障害ピアネットAliceさんのHPはこちら。
http://pianetalice.mogmog.co/index.html
写真は、講演会の場所だったフレンテ西宮と、同じく西宮の下竹先生のクリニックの前。久しぶりの新幹線でぼーっとした顔になっているような(笑)。私のトリセツとしては、新幹線や飛行機に乗ると東京名古屋間ですらむくんでかなりぐったりしちゃいますー。
なので、なるべく新幹線の中でできる体操したり、到着してからカイロプラクティックやマッサージ受けるなどしたりして、工夫しています。